2024年1月11日 12:35
エストニアで同性婚が認められた原動力に『Firebirdファイアバード』監督&主演来日決定
その7年後の2021年、エストニアにおいて本作がLGBTQ映画として初めて一般劇場公開されると、コロナ禍にも関わらず大ヒットを記録。同時に配信も行った結果、同国で公開されたすべての映画の中で4番目に収益を上げた作品となった。
この映画のメッセージは当時大きな反響をよび、公開から2年後の2023年3月には、国会で同性婚法案が議決され、2024年1月より施行されるに至った。この映画の存在が、国をも動かす大きな原動力となったといえる。これはバルト三国はもちろん、旧ソ連圏では初、エストニアは世界で35か国目の同性婚承認国となった。
ウクライナ・キーウ在住のオレグ・ザロゴドニーが立ち上げた支援活動とは?
本作でロマン役を演じたオレグ・ザゴロドニー。ウクライナ・キーウ出身でモデルでもあった彼は、ロシア侵攻の初期に、失職した知り合いのお針子を助けるつもりで軍服のデザインを手掛けて製品にし、私財を投じて最前線にいる兵士たちに送る活動を始めた。資金が底を尽くと、自身のインスタで寄付を募った。
その運動の過程で、本作『Firebirdファイアバード』を観た写真家ブルース・ウェバーと知り合った彼は、ブルースの助言を受けて軍人のためにだけでなく、一般人のためにデザインした洋服を販売、その売り上げを支援に回す活動も始めた。