『ボレロ 永遠の旋律』稀代の作曲家を熱演ラファエル・ペルソナ「新たな僕の一面を見つけて」
オーケストラのシーンは
「最も美しく、最も素晴らしい瞬間」
「アンヌ・フォンテーヌのことは以前から知っていて、10年ぐらい前に一度会ったことがありました。今回は彼女から電話があり、『今度映画を撮るんだけど、ちょっと来てくれない?』と言われて」と、そのきっかけをふり返るペルソナ。
当初は「(フィジカル的に)ラヴェルに全然似てない」と言われたそうだが、その後10キロも体重を減量、「再びアンヌのところに行った時には頬もこけていて、スーツも着ていたので、かなりラヴェルの雰囲気に寄せることができたんです。それで彼女が納得してくれて、その直後からもうラヴェルの内面に迫る作業が始まっていった感じですね」と明かす。
「監督としてのアンヌを気に入っているのは、ラヴェルと同じように本当に多様なテーマを扱っているところです。その世界には共通点があると思っていて、決して王道を描かないんですよ。どこかアウトローで、余白があるような人を描きます。彼女自身ちょっとアウトローというかアブノーマルなところがあって、そんな彼女がすごく好きなんです。
そんな訳で、彼女と僕はモーリス・ラヴェルへの愛という意味で一致できました」