エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (289) イスラム国に旅立つ若者が増えるであろう理由はリベンジ0.2
あるいは事業が順調でなかった可能性もあります。だとしても「ひらり」と逃げ出せたのは、「自分」だけを愛している証拠です。
○真打ち登場
彼「ら」の最後は、いまだ安否不明な湯川遙菜氏です。「民間軍事会社」の経営者としてシリアに渡り、イスラム国に拘束されました。一般的に邦人が「被害者」とされる事件は、その人柄や来歴が報じられるものですが、湯川遙菜氏に限っては、ほとんど触れられていません。それも仕方がないでしょう。彼は「男装の麗人」「東洋のマタハリ」と呼ばれた「川島芳子」の「生まれ変わり」と広言。かつて営んでいた「ミリタリーショップ」の経営に失敗した失望から、自ら自身を切り落とし「正行」という男性名から「遙菜」に改名しています。
なんでも「セクハラ」に発展する時節柄、詳報はリスクが高いのです。性別変更とは、これまた強烈な「自分」への執着です。
三者三様ながら、みな「自分」を持っています。すると彼らが、シリアを目指した真の理由が浮かび上がってきます。自己顕示欲を満たしてくれない日本社会への復讐。「俺様(自分)」をないがしろにした、というより、大切にしなかった(成功させなかった)日本社会への復讐「リベンジ0.2」