エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (292) 日本代表が罹る奇病。独裁と恭順のサッカー型経営0.2
に旅立つなど、サッカーが注目集めるごとに、経営論や自己啓発書が登場し、今年の大会前は長谷部誠選手の「折れない心」がなにかと話題になりました。
広告代理店のI社長も看過された一人。ある日の会議、幹部社員にレポートが配られます。I社長による「サッカー型経営論」と題されています。
I社長は創業メンバーの一人で、創業期の苦労から始まるレポートは、随所に「自慢話」が散りばめられているのはご愛敬。巧みに出世争いをしていたライバルに触れないところに、小さな器の人間性が溢れ、I社長とこのライバルは、人の手柄を横取りすることで有名だったという香ばしい話しは、古参社員の証言です。
○サッカー型経営論とは
経営論に踏み込みます。
個人の奮闘が業績を左右するのが「ゴルフ型」、創業期の会社が小さい時代はこれでも良いが、規模が大きくなると個人依存というマイナスが強くなる。
次に明確に役割分担された「野球型」。効率化が図られ、企業が成長することもできるメリットの反面、縦割りというセグメント化を生み出すデメリットがある。そして我が社が、これから目指すのは「サッカー型経営」である。ゴールキーパーが敵陣に乗り込み、攻撃参加することもあるような、ポジションに囚われない自由な組織を目指す。