くらし情報『彗星に着陸せよ! 探査機フィラエが挑んだ57時間の軌跡 (1) 栄光のハレー艦隊と、彗星探査に賭けた欧州の想い』

2014年11月26日 11:00

彗星に着陸せよ! 探査機フィラエが挑んだ57時間の軌跡 (1) 栄光のハレー艦隊と、彗星探査に賭けた欧州の想い

数ある彗星の中でも有名なのは、やはり「ハレー彗星」だろう。ハレー彗星は紀元前の昔から、人類によって観測されていたという記録が残っている。日本でも『日本書紀』に、ハレー彗星を指して書かれたものと思われる、彗星に関する記述がある。

ハレーという名前は、英国の天文学者エドモンド・ハレーにちなんで名付けられたものだ。彼はハレー彗星に約76年の周期性、つまり約76年ごとに人類の頭上に現れているのではないか、と予言した。彼はその結果を見届けることなく亡くなるが、その後予言は裏付けられ、その彗星はハレー彗星と呼ばれるようになった。

1986年、そのハレー彗星が地球に接近する機会が訪れた。前回の1910年までの接近とは異なり、このとき人類はすでに宇宙空間に探査機を送り込む技術を手にしていた。
米ソの冷戦下ではあったが、米国とソヴィエト連邦、そして日本、欧州が手を組み、それぞれ探査機を打ち上げ、ハレー彗星に接近しての共同観測を行うことになる。この探査機群は通称「ハレー艦隊」とも呼ばれた。ハレー艦隊はまず、1984年12月15日にソ連が「ヴェガ1」を打ち上げ、続いて21日には「ヴェガ2」が打ち上げられた。

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