2014年12月10日 07:00
打倒・羽生結弦へむけて実力を伸ばすフィギュア・町田樹の"武器"
とぎすました集中力で練習するための術を、自然と身につけたのかもしれません。
○"適応力"でリンクの違いを感じさせない精緻な演技
現在は、大阪府にある臨海スポーツセンターを練習拠点にしています。このリンクは年間営業をしていますが、リンクの大きさが国際規格より少し小さいリンクになっています。そのため、普段プログラムを練習するときと、国際規格サイズの試合会場でプログラムを行うときでは、ジャンプを跳ぶ場所やステップを行う位置が異なることがほとんどです。
例えば、縦の距離が短いリンクで端から端までステップを行っていても、国際規格サイズのリンクでは端までたどり着かないということが起こり得るということです。
しかし、町田選手の演技を見ると、リンクの違いといった事情があるようには感じません。国際規格サイズのリンク全体を使い、スケートもよく滑っているなという印象を受けます。広島にいた頃、恵まれているとは言えないスケート環境に屈することなく練習を続けていたことが、町田選手のこの"適応力"につながっているのではないかと思っています。
練習できる場所があれば、リンクのサイズに関係なく練習を重ねて試合で結果を出す。