2014年12月10日 07:00
打倒・羽生結弦へむけて実力を伸ばすフィギュア・町田樹の"武器"
小さい頃から当たり前のようにやってきたからこそ、本番でも動じずにすばらしい演技ができるのではないでしょうか。
○卓越した音楽編集で、ジャンプと音楽が一体に
また、町田選手は曲を表現することに強いこだわりがあるなと感じます。フィギュアスケートでは、今シーズンに羽生結弦選手や村上佳菜子選手、無良崇人選手らが用いている「オペラ座の怪人」といった物語がある曲は表現しやすいです。ただ、町田選手はフリーでは物語のないクラシックを選んできました。
物語がある曲は、その曲が使用されている場面を表現することができますし、表現したい演技も、物語があれば設定しやすくなります。「ロミオとジュリエット」であればジュリエットに恋するロミオに、「カルメン」であれば妖艶な女性になりきって演じることができます。
ですが、クラシックは曲の解釈の仕方が人それぞれになってくるため、難しいと私は感じています。私はアントニオ・ヴィヴァルディ作曲の「四季」の「夏」がすごく好きな曲ですが、「夏」の表現は難しいです。
曲名にとらわれず、曲を聞いたままで解釈して表現を……となると、何をどう表現するのかという設定をきちんとしないといけなくなります。