2014年12月16日 10:00
エンタープライズ0.2 - 進化を邪魔する社長たち - (297) 幸楽苑、吉野家にアベノミクス。トレンドが変わる期間限定0.2
そして以前の価格に戻したところ、売上がゼロに近づき……。もはや7割引きが「定価」になってしまった「期間限定0.2」です。
期間限定と銘打っていても、セールが続けば「定価」になります。牛丼の値下げ競争も、松屋が300店舗出店記念に並盛りを390円から290円に値下げしたことが始まりで、評判が良かったとして「定価」になりました。
しかし、冷静に考えれば、「値下げ」の「評判が良い」のは当たり前です。
最悪の失敗例は「マクドナルド」です。松屋が値下げしたのと同じ時期、「平日半額」と銘打ち、130円のハンバーガーを65円にすることにより、客層の拡大を目指す狙いは当たりました。
しかし、月曜日から金曜日までが「平日」であれば1週間の大半は「半額」となり、それはすなわち「定価」です。
すると本来の定価は倍の値段となります。つまり限定する期間を間違えたため、「休日倍額」というネガティブキャンペーンになっていたのです。
○借金を減らすのは簡単
S社長の「期間限定価格」も「デフレ」であれば間違いではありませんでした。
インフレの最中では、原材料費とともに人件費も高騰します。この流れの中で「値下げ」