くらし情報『ソロシネマ宅配便 第13回 香取慎吾、あがきながら前へ進む - 映画『凪待ち』』

ソロシネマ宅配便 第13回 香取慎吾、あがきながら前へ進む - 映画『凪待ち』

なのに、年下でまったく面識がない自分でも、なぜか「シンゴちゃん」なんつって呼びたくなる親しみやすさを併せ持つ。そんな底知れぬ男、香取慎吾が主演した映画が『凪待ち』(2019年公開)だ。
○■白石和彌が監督を務めた『凪待ち』

監督を務める今の日本映画界のエースと言っても過言ではない白石和彌が、加藤正人のオリジナル脚本を映画化。印刷所をリストラされたギャンブル狂の木野本郁男(香取慎吾)が、恋人・亜弓(西田尚美)とその娘・美波(恒松祐里)とともに、石巻で漁師を続ける亜弓の父・勝美(吉澤健)のもとへ帰るところから物語は動き出す。

基本的に田舎町は人間関係が近い。末期ガンで死期が迫る勝美の身の回りの世話を焼くナチュラルに馴れ馴れしい近所の小野寺(リリー・フランキー)、初めて行ったスナックで遭遇したプライベートに遠慮なく踏み込んでくるおっさん(音尾琢真)は亜弓の元旦那だ。郁男の再就職先は印刷工場に決まり、亜弓は美容院を開業、新しい日常が始まるかに思えた矢先、なんと亜弓が何者かに殺害されてしまう……。この映画の重要なピースが、ギャンブルだ。
郁男は競輪好きを越えて、ほとんど競輪依存症である。冒頭の川崎の競輪場のシーンは最高だ。

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