くらし情報『『ヤマト』などのSF作品から宇宙を志した宇宙飛行士・山崎直子が説くSF・アニメの想像力、そして実際に体験した宇宙の"生活"』

2015年1月15日 09:30

『ヤマト』などのSF作品から宇宙を志した宇宙飛行士・山崎直子が説くSF・アニメの想像力、そして実際に体験した宇宙の"生活"

1994年1月8日から1995年3月22日まで、427日間滞在)、そうやって人が宇宙に生活するようになると、適応して進化していくのではないかという提唱もあるんです。本当に宇宙にいると、そんな気がしますね。

●アニメやSFの世界を現実が追いかけている

私はISSとスペースシャトルで滞在が15日間と比較的短かったんですけど、その間でもすぐに上下感覚が切り替わるんです。宇宙船の中では天井に明かりがあり、床に少し濃い色があって、"上下"は区別されているんですけど、それに関係なく、自分が宙ぶらりんになっていれば天井が自分にとっての"床"と思えて、自分はちゃんと立っているという感覚になります。だから、他の人にただ「上にあるものを取って」と言っても通じなくて、「あなたの上」とか「宇宙船の天井」と言わなくてはならないのですが、それにもすぐ慣れます。

会話をする時に相手と逆さまになって話すのも全然普通で、人の顔も真っ直ぐだけでなく逆さまになった顔で思い浮かべたり、そういった想像も変わってきます。身体的にも、重力がないと体液がどんどん上に動いていき筋肉も衰えるので脚が細くなり、反対に顔は"ムーンフェイス"と言われるようにむくんで丸くなるんです。

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