今の社会では、女性が仕事をするからといって育児や家事から解放されることはほぼありません。育児や家事の主体は女性であり、男性には手伝い程度しか期待されていないのです。その結果、補助的な参加であっても、育児や家事に参加することで男性は「イクメン」として称賛されます。
人間関係には、equality理論というものが存在します。自分が相手に対して行うことと、相手から自分にしてもらうことが釣り合わないと、不公平となり不満になるのです。女性と男性では、すでに育児と家事で不公平が生じています。そこに加えて、イクメンという言葉によって男性は評価され、女性は評価されないという不公平さをさらに生み出し、不満を増長させているのです。
○著者プロフィール
平松隆円
化粧心理学者 / 大学教員
1980年滋賀県生まれ。
2008年世界でも類をみない化粧研究で博士(教育学)の学位を取得。京都大学研究員、国際日本文化研究センター講師、チュラロンコーン大学講師などを歴任。専門は、化粧心理学や化粧文化論など。魅力や男女の恋ゴコロに関する心理に詳しい。
現在は、生活の拠点をバンコクに移し、日本と往復しながら、大学の講義のみならず、テレビ、雑誌、講演会などの仕事を行う。主著は「化粧にみる日本文化」「黒髪と美女の日本史」(共に水曜社)など。
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