世界を彩る 数学レシピ (37) オフィス空間×数学
その気持ち良さってやっぱりありますよね。
-たしかに、角度を変えてものごとを見る訓練のような側面が数学にはありますよね。考え方の訓練をしている感じがします。現在のお仕事をするなかで、数字が生かされていることって具体的にありますか?
秋山さん:たくさんありますよ。販売予測や広告の費用対効果などは、売り上げに密接に関わってくる数字ですよね。また、私は設計の目標値を提示する人間ですが、設計への理解には数学的な理解も必要です。ソフトウェアの話をするにしても、まったくわからないよりは、数学的なロジックを理解していた方が良いですからね。
-いわゆる文系の職業でも、数字への理解は絶対に必要ですよね。
秋山さん:そのとおりです。企画書や商品説明のためのロジックの組み立ても数学的ですよね。証明問題などは本当に実践的な訓練になると思います。両方とも密接に関わっていますから、文系理系といった区分けは、あまり意味のないことだと思っています。
-より使いやすく、作業効率のよいオフィス空間を作るにはどちらの学問も不可欠でしょうね。
秋山さん:はい。自分で「不便だな」と感じたところ、「こうなったらいいな」