世界を彩る 数学レシピ (37) オフィス空間×数学
だから理系に進む選択をしたのですが、それと同時に、ものづくりに携わりたいという思いもありました。
-土木や建築の分野は、数字によってなにかを作り上げる分野でもありますものね。現在のお仕事も、ものづくりに深く関わってきそうですね。
秋山さん:そうですね。私は新卒で入社して、商品企画の部門を志望しました。やはり、ものづくりが自分が仕事を選ぶうえで大事な要素だったんだと思います。
-物理や数学のおもしろさって何でしょうか?
秋山さん:物理に関しては、自然のしくみを数字によって表せるというところでしょうね。たとえば、「雨が吹きつけるように降っているとき、傘をさしてゆっくり歩くか、傘をささずに走るか、どちらが濡れないのか?」とか、「なぜ鍋にフタをした方がお湯が速く沸くのか?」とか、そういった素朴な疑問がありますよね。
誰もが小さいころに考えたり感じたりしたことではないでしょうか。
そういった「なぜ?」のしくみが、物理によって数字で説明される。それはすごく魅力的なことですよね。
-数学はどうでしょう?
秋山さん:数学の好きなところは「ジャンプする感じ」ですね。図形の問題で、補助線を一本引くだけで、途端に解答への道筋が見えてくる。