菅田将暉、傑作と話題の『はな恋』感想に見た恋愛の面白さと現状への思い
――W主演となった有村さんと、改めてがっつり共演しての印象はいかがでしたか?
本当に安心の塊でした。器の大きい方で、僕も共演していて楽しくて。こんなに自分の役のことだけを考えられる主演作ってなかったし、有村さん以外の誰が相手でも無理だったと思います。関西人だし同い年だし、キャリアも似ているところがあるから、得たものや悲しかったこと、いろんなことがマッチングするんです。感謝しかないです。
――この作品はカルチャー映画と言っていいのか、実在の映画や小説、音楽、お笑いや番組など固有名詞がバンバン出てくるところも面白いなと思いました。そういう点で共感するところも多かったでしょうか?
台本を読んだ時にも「すごいな」と思いましたし、伝わるリアリティも増えますよね。カラオケで歌っている曲ひとつにしても、きのこ帝国の「クロノスタシス」と提示されるだけで共感できるし、観ている方に伝わるものも明確で。
演じる側としてもリアリティを持てるから、大きな要素でした。
――そういう文化的な空気の中で恋愛する感じは、実は観ている方が憧れちゃうところもあるのかな、と思いました。
面白いのは、いろんな方が感想を言ってくださる時に、大概の男性は絶望的に苦しくなっていて、女性はみんな「よかった」