大学デビューの落とし穴 (4) 5月:開けば海路の日和あり! 苦しいときの"自己開示"のススメ
、そんな冴えない私をどん底に突き落とす事件が起こります。
1浪した私にとって、この日は20歳の誕生日。そんな記念すべき日に、つき合って2年の彼女から別れを告げられたのです。
ここは恋バナ連載じゃないので詳細は省きますが、「別に好きな人(美容師の卵!)ができたから、一緒に誕生日を祝うことはできない」というのが別れの理由でした。
ちょうどこの直前の3月まで、キムタクが美容師を演じたドラマ『ビューティフルライフ』(TBS)が大ヒットしており、世間には空前の美容師ブームが到来していました。時代の追い風を一身に受ける美容師の卵と、欲張って自滅して「大学マジでつまんねえわ」などと彼女に愚痴をこぼす私。……100対0のコールド負けです。
大学に溶け込めないし、授業はサボるし、友達はできないし、金はないし、背は低いし、服はダサいし、頭悪いし、字は汚いし、絵も描けないし、ギター弾けないし、家柄は普通だし、好きな音楽はミスチル、好きなサッカー選手は三浦知良、好きな食べ物は唐揚げとハンバーグ、概ね健康で、これといったトラウマもなし……。
失恋によって自尊心が崩壊し、平凡で何の特徴もない自分に深く絶望し、実家でふて寝ばかりしていました。