大学デビューの落とし穴 (4) 5月:開けば海路の日和あり! 苦しいときの"自己開示"のススメ
○大学生活を救った偶然の“自己開示”
しかし、意外なことに、この一件が私の大学生活を救うことになります。それまでイマイチ距離を詰められなかった語学のクラスメイトたちが、親身になって失恋話に耳を傾けてくれたのです。
私は中高6年間を男子校で過ごしたため、女子という存在にどこか恐怖心を抱いていました。なのに、こともあろうか大学で文学部のフランス語クラスに入ってしまい、そこは女子が8割という"女の園"。同じ班のよしみでお昼ご飯に混ぜてもらうものの、何をしゃべればいいのかわからない日々が続いていました。
そんな中、思わずこぼしてしまった失恋の愚痴。すると……女子たちはキャッキャと盛り上がり始めました。「私もこないだ彼氏と別れたの」と痛みを共有してくれたり、「それは清田くんにも非があったかもね~」と冷静に経緯を分析してくれたり。
しまいには「彼女の写真見たい~♡」なんてワイドショー的な関心も寄せてくれて……これを機に、みんなとの距離がグッと縮まったような気がします。トミヤマさんは「閉じるなキケン!」と言いましたが、これは居場所の問題だけでなく、心の問題にも通じることではないか。当時、私の中には「どうせ俺の失恋になんか誰も興味ないだろう」