2015年9月22日 12:00
兼業まんがクリエイター・カレー沢薫の日常と退廃 (29) 猫派の兼業漫画家、「犬」を語る
などと提案するほどの誠実さもなく、「そうか、大丈夫か」と納得して、お題募集企画はスタートした。ちなみに、そのステッカーを担当が100枚も作ってしまったのは、また別の話である。
募集開始後、多くのヒルズ族から応募があり、とりあえず企画倒れは免れた。もし応募が皆無だったら、余ったステッカーを自宅の冷蔵庫一面に貼らねばならないところだった。そんなまがまがしい物に食い物を入れる気にはなれないし、むしろ何か邪悪な存在が封印されていると思われてしまうだろう。
さて、さっそくだが今回から、応募していただいたお題を使わせてもらう。記念すべき(募集したお題でのコラム)第1回のテーマは「犬」だ。
○犬VS猫
犬と言えばドッグだ。
などというクソセンテンスで尺を稼がなければならないほど、書くことがない。じゃあ何で選んだかというと、担当が選んだ「書いてほしいお題リスト」のトップがこれだったからである。
私は猫好きである(第16回のコラム参照)。しかし、犬が嫌いだというわけではない。犬と猫は人間の二大ペットであるから、「犬VS猫」という題目がよく論じられるが、別に犬と猫は戦っていない。犬好きの人間と猫好きの人間がただ勝手に戦っているだけであり、その戦いすら不毛なものである。