2015年10月8日 10:30
航空会社のつくりかた (8) スターフライヤー就航日、そしてWBCからの贈り物
といまさらながら冷や汗を感じたものだ。就航式典では参加者や報道陣からも大拍手。そして搭乗開始、離陸となった。
最後の乗客がゲートを通過された後、スタッフたちと地上に降りて飛行機のランプアウト(ブリッジを離れること)を見送った。漆黒の機体が自走を始めた時、コックピットの窓からキャプテンが左手を握って掲げ「無事行ってくるぞ」と語りかけてきた。飛行機に手を振りながら、この2年間にあったいろいろなことが断片的に思い出され、大きな感動を覚えた。
○凱旋する王監督と川崎選手を乗せる
3月の2週間は初就航の話題性もあり、70%を優に超える利用率を保つことができた。首都圏での話題性や知名度の低さはいかんともし難かったが、3月24日に事件が起きた。
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本代表が夜、成田に帰国し、記者会見を終えて羽田に移動した王貞治監督と川崎宗則選手が、翌日の練習に参加するためにスターフライヤーの深夜便で北九州に帰ってきたのだ。午前1時過ぎに到着した王監督を多くのファンが出迎えた光景は全国のテレビで報道され、「何で夜中の1時に飛行機が飛んでるんだ? 」「あの黒い飛行機は何? 」