水漏れが起きた! 「建物が原因のときはどうする?」
借り主は、少しでも水漏れらしきことに気付いたら、一刻も早く家主に報告してください。賃貸契約書にも、「建物の不具合、異変を発見した場合は速やかに貸主に報告すること」という項目があります。
穂積さんは最後に、こうアドバイスを加えます。
「家主はオーナー向け火災保険へ加入することを強くお勧めします、なかには、『入居者が火災保険に加入しているのだから、家主は加入しなくてもいい』と主張する家主もいますが、そうではありません。
入居者の火災保険でカバーされるのは、借り主に過失があった場合に限られます。一方で、家主だけが火災保険に入っている場合は、建物の被害は補償されますが、入居者の家財道具は補償されません。
ですから、家主は借り主に対し、『借家人賠償付火災保険に加入・継続すること』を契約時の要件に入れるようにしましょう。
万が一のときに安心して十分な補償を受けるには、家主と借り主がともに、火災保険に加入する必要があります。
入居者と建物など、共有の財産を守ることにつながります」(穂積さん)
少しの水漏れであっても拭けばいいのではなく、「知らず知らずのうちに自分の部屋の周囲で水が漏れている」と考えましょう。