○不妊治療の進め方
不妊治療と言うと、体外受精や顕微授精といった最近話題の生殖補助医療(ART)を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし、専門の医療機関を受診しても、いきなりこうした高度な治療に進むわけではありません。
通常の不妊治療では、タイミング法の指導、排卵誘発法、人工授精、それでも難しければ体外受精を検討する……というように、段階を踏んで進められます。不妊の原因によって必要な治療は異なるため、実際に受ける治療の内容や順番は、人によってさまざま。治療を始めてすぐに赤ちゃんを授かる人がいる一方で、妊娠までの道のりが長く、最終的に満足できる結果が得られない人もいます。
そう聞くと、まだ結婚・出産を経ていない若い女性は「将来、不妊になってしまったら……」と不安になると思いますが、そんな不安を最小限に減らせる方法もあります。それは、10代や20代のうちから定期的に婦人科で検診を受けておくこと。もし病気や異常が見つかっても、早めに治療することで将来の妊娠の可能性を高めることができますし、自分の体調を把握し、「妊娠しやすい体」を意識することができるのも大きなメリットです。
※画像は本文と関係ありません
○記事監修: 善方裕美医師
日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医
1993年高知医科大学を卒業。