2016年3月5日 13:00
山口健太のモバイルデバイスNEXT (6) 京セラ「ソーラー充電」がスマホの未来を"ちょこっと"変える?
タッチパネルと液晶パネルの間に、透明なソーラー充電パネルを搭載しているのが特徴だ。
こうした構造を採用した理由として、まずスマホの本体前面にはほとんど余白がない。一方、本体背面は大きなスペースがあるものの、光源とは逆の方向を向いていることが多く効率が悪いといった問題がある。もっとも光を集めやすい場所はディスプレイだ。
だが問題は、完全に透明なパネルではソーラー充電が難しいという点だ。画面を暗くすればするほど発電効率は良くなる一方、人間にとっての画面の視認性は悪くなる。そのバランスを突き詰めたところ、最新のプロトタイプでは透過率を85%としている。
具体的に85%とは、どれくらいだろうか。
一見したところ「明るい」という印象はないものの、「明らかに暗い」とは感じなかった。他のスマホを横に並べると「たしかに暗いことが気になるかもしれない」というレベルだ。
気になるのは、その充電速度。残念ながらソーラー充電だけでは、バッテリーが空のスマホを100%まで充電するほどのパワーを得ることは難しそうだ。この点について能原氏は、「ソーラー充電があればバッテリー駆動の時間が延びる、という言い方をしていきたい」