2016年3月25日 12:02
AI活躍の場が拡大、ロボット・家電をもっと賢くする「Jetson」とは
学習が速くなればディープラーニングそのもののアルゴリズムの改良も素早く行えるようになり、さらに効率的なアルゴリズムの開発が、ディープラーニングそのものの進化をさらに押し上げることにつながっている。
また、GPUは拡張ボードという形で1台のコンピュータに数台増設することが可能だ。このため、当初は拡張ボード1台で検証を始め、開発の進度に合わせて演算能力を拡張するのも容易に行える。コスト的な側面からもGPUコンピューティングは革命的な効果をもたらしたわけだ。
こうしたGPUコンピューティングの先端を行くのが、GPUメーカーである米NVIDIA社だ。同社はパソコン用のハイエンドゲーミングGPUでも有名だが、GPUコンピューティングの可能性を提唱し、開発環境「CUDA」を提供するなど、GPUコンピューティングでも重要な役割を果たしている。現実にディープラーニングのトップ企業はほとんどがNVIDIAのGPUコンピューティングボードを導入しており、人工知能の進化にNVIDIAは欠かせない存在となっているのだ。
○IoTにもディープラーニングの恩恵を
GPUコンピューティングは高性能だが、高速なGPUは相応に消費電力も高く、IoTなど、小さなサイズの機器にもたらすのは非常に難しいとされていた。