2016年4月14日 10:00
『週刊文春』新谷学編集長ってどんな人? 涙の完売から見えた、55人の"仲間"たち - 連載「話題の人」第1回
という高齢層をターゲットとした企画で盛り返しましたが、それも一時的。企画もの、頭で考えたプランは、どうしてもそういう波ができてしまう。うちの場合はスクープ路線なので、常に目の前の生ネタを追い続け、それをフルスイングしてうまくジャストミートすればホームランになる。そんな戦い方を続けています。
○部下を差別せず、現場とネタにフェア
――編集長になられたのが2012年。編集部に入ったのはいつですか。
1995年、地下鉄サリン事件があった年でした。普通、新入社員は『週刊文春』に配属されることが多いんですが、私はスポーツ雑誌『Number』に4年間在籍しました。
大学の時にヨットをやっていたんですが、スポーツ経験者は『Number』に配属されることが多かったんです。その後は『マルコポーロ』という雑誌に2年間。入社7年目、30歳で『週刊文春』に入りました。だから、すごく遅い週刊誌デビューだったんです。
『週刊文春』に配属されて思ったのは、「編集者」と「記者」の違い。週刊誌でもデスクや編集長になると「編集者」的な仕事になってきますが、デスクになるのは36~7歳ぐらい。それまでは一記者なので、編集者としての仕事とは全く違いました。