2016年4月30日 10:00
日本ミュージカルの聖地「帝国劇場」とは? - 二度と同じものは作れない、演劇のための大劇場に迫る
――稽古場も劇場内にあるんですよね。
竹本9階に帝劇の舞台面と同じ寸法の稽古場があって、地下にさらに小さな稽古場があります。次の公演の稽古はほぼ9階でやっていますね。役者さんもすれ違っているのではないでしょうか(笑)。
――この一等地に稽古場があるというのもまた贅沢な気がします。
竹本当時の担当役員だった菊田一夫が心血を注いで作った劇場で、稽古場を入れたのも「これが必要だ」と考えたのでしょう。できてから50年たっても、われわれにとってはかけがえのない財産です。もう、こういった劇場を一から作るのは厳しいと思いますよ。
○椅子の裏までメンテナンス
――劇場運営で、ふだんから大切にしていることはありますか?
竹本細かいところですが、見えないところも含めて、清潔でなければいけないと思っています。例えば手すりや椅子の裏など、目には届かないところこそきれいにしていく。舞台裏もそうですが、常にメンテナンスをしていかないとだめになってしまいます。
――椅子の裏まで!
竹本暗くて見えないところでも、意外とほこりがたまったりするんですよね。椅子も、バネがあれば壊れることもあるので、毎日毎日チェックをしています。