くらし情報『映画『3月のライオン』は原作をどう立体化したのか? それぞれの視点 (14) 神木隆之介は、外圧をうまく吸収して主役になる - 谷島正之プロデューサー』

2017年4月30日 11:00

映画『3月のライオン』は原作をどう立体化したのか? それぞれの視点 (14) 神木隆之介は、外圧をうまく吸収して主役になる - 谷島正之プロデューサー

好きなもの、打ち込めるものを見つけられた幸せって、計り知れないでしょ。しかし残念ながら、好きなことを見つけた時に苦しみが同時に現れる。だから、人間が抱える、人間特有の"苦しみと幸せ"の映画を、根本的には作りたかったんです、『3月のライオン』で。

神木さんというのは本当にプロですよね。子供の頃からプロでしたし、桐山零も17歳で早くもプロ棋士になった。大友監督がよく「神木くん自身のリアルと役柄が同化するドキュメンタリーを撮る」と言ってたけど、フィクションの映画では撮り切れないものが、この作品では湧き上がり、にじみ出てるんだと思います。だからこの作品の神木さんには凄味があるんです。

――実際に前後編通して見ると、「やっぱり神木さんだな」といった印象を受けました。


それは良かったです。後編は神木さんの役に周りが攻め入ってくるから、実は難しいんですよ。前編は神木隆之介が主演で、零が軸という感じでしたが、後編は登場人物が全員それぞれのドラマを主人公に向かって投げつけてくるから、主役がブレちゃうとすごく弱くなるんですよね。そこから言っても、神木さんは強かったですね。後編だけのニューカマー伊勢谷友介さんがあれだけ攻撃してきても、ビクともしない。

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