2017年5月20日 11:00
リリー・フランキー×亀梨和也、55年前の三島作品と今の時代のリンクを語り合う - 映画『美しい星』父子対談
家族全員に性を感じさせるシーンはありますもんね。
リリー:お母さんもぽーっとした顔、してたもんね。
亀梨:(佐々木)蔵之介さんに。
リリー:あれが1番腹立ちました(笑)。
○今に提示するべきテーマ
――そうして撮られていたシーンが最後につながって、観られた時に自分の中で覚醒したことはありますか?
リリー:よく夕方のニュースでゴミ屋敷の住人を紹介しているじゃないですか。でも、もしかしたら宇宙人みたいな人が本当にいて、ああいう風に俺らからはちょっと変わった人に見えてるだけなのかもしれないと思いました。みんなが想像で書いたSFも、いくつか本当のところはあるかもしれない。
亀梨:三島さんが書いた時代も、冷戦を含め政治的な動きがすごく大きい時代じゃないですか。
今この時代に、また原作のテーマに近づいているように感じるというか……そういうことを考えないで生きていられた世代だったのに、と思いますよね。タイムスリップしているのかなというくらい。この作品をやらせてもらってから、そういうニュースも自分の中に入ってくるようになりました。
リリー:本当に、リアリティがある。
亀梨:今に提示するものとして、すごくハマっているテーマのひとつだと思うんです。