映画『無限の住人』8人の証言者たち - 「皆さまのもの」になるまで (10) 木村拓哉と最も距離が近かった男「すごく幸せそうでした」 (4人目:メイク酒井啓介氏)
近づくと「普通」、離れると「普通じゃなくなる」というのは、どういうことなのか。
○「カッコいい人」を汚す
――正式に三池組に加わることが決まった時は、どのような心境でしたか。
三池さんはぜひやらせていただきたいと思っていた監督のお一人だったんですけど、「組」として出来上がっているから、初めての自分が入る隙があるとは……。ドラマ(『アイムホーム』)が終わった直後ぐらいにはお話をいただきました。
――二つ返事で?
もちろん。内容がすごくインパクトありましたし、木村さんの新たなイメージになるような気がしたので、すごくやりたいと思いました。カッコいい人を汚すのって、欲求としてありませんか(笑)?
プレッシャーや不安よりも、そういう楽しみの方が勝っていました。緊張より、ワクワクする感じ。
木村さんもメイクのことは任せて下さる感じで、「一緒にやろう」という感じでしたのですごく撮影が楽しみでした。
――三池組にはすんなり入れましたか?
初めてですし、いきなりは入り込めないと思いました。出来上がったチームにお邪魔させていただくような感じでしたが、専属の仕事なので、「思いっきりやろう」と。木村さんと「ここはどうしよう」