2017年6月9日 12:30
映画『無限の住人』8人の証言者たち - 「皆さまのもの」になるまで (16) 木村拓哉に「おかえり」の距離感 (7人目:美術 松宮敏之氏)
連載第16回「役者との向き合い方」、なぜ木村は「おかえり」を感じるのか。
○「本当に片目つぶってるのか」
――映画化の話を聞いたのはいつごろでしたか?
去年の1月に撮影が終わりまして……8月ぐらいには準備を始めていたと思うので……ちょっと記憶が曖昧です(笑)。三池監督と久しぶりにご一緒できるのがうれしくて、『無限の住人』という作品がどんな世界観で広がっていくんだろうなという楽しみが最初の印象でした。
――木村さんとの面識は?
いえ、今までは機会がなかったので、ご一緒させていただけると聞いて、うれしかったです。現場では独眼でやっていらっしゃったので、足元とか不自由になる場所がないかなと心配していましたが、すごくテキパキと動かれていて。本当に片目つぶってるのかなと思うくらい、機敏な動きでした。これを「勘が良い」と言うんですかね? 驚きました。
○役者との「信用」と「信頼」
――木村さんは以前、別作品で京都撮影所に来られていたんですよね。
ええ。私は担当してなかったのですが、時代劇の役柄が様になっていて、立ち回りもすごく上手な方だと聞きました。担当スタッフの間でもすごく評判良かったですよ。