2017年6月10日 11:30
映画『無限の住人』8人の証言者たち - 「皆さまのもの」になるまで (17) 300人斬り宿場町は地盤から! 2カ月「必ず誰かいた」(7人目:美術 松宮敏之氏)
作業員の人数は、セットによって変わります。建て込みする人、色付けする人など。スケジュール的に厳しくなってきたら、違う組の応援を呼んだりします。
○地盤作りと整地
――中でも大掛かりだったのが、300人斬りの宿場町ですよね。2カ月かかったと聞きました。
そうですね。いろいろなセットがありましたが、宿場町は地盤から作っています。橋を架けるために木を切ったり、家を建てる前に整地したり、そういう土台作りからスタートしました。
最初に手をつけて、最後まで掛かったのが宿場町。同時進行で別のセットも作っていますので、日々、あの場所には必ず誰かがいました(笑)。私も行ったり来たり状態です。
――街ごと作っているようなものですね。
そうですね。何もない土地から、道を敷き、家を建てていく。そうやって日々コツコツ作業して、徐々に完成イメージに近づけていきます。家の中で立ち回りシーンが撮れるように、室内の装飾にもこだわりました。
○外見ボロボロで中身は頑丈
――屋根から飛び降りるシーンなどありますが、安全面も考慮されているんですか?
われわれとしては、安全面は常に考えないといけないこと。もしものことがあったら、俳優さんをケガさせてちゃいますからね。