2017年11月13日 10:00
北野武監督の右腕、メディア初取材で語った仕事術 - 処理能力とのシンクロと批評の目
具体的には、セリフを直してもうこともあると。
お聞きになってると思うんですけど、監督は口述されるんですよ。これは本当にすごいことで。1本の作品を頭からすべて語っていくわけです。もちろんメモのようなものはいただいたりするんですが、僕が立ち会わせていただく打ち合わせでは、シーン1からすべてセリフも含めて説明されます。僕はそれを文字に起こして、齟齬があるセリフは少し直させていただいています。
――まさに私のような仕事というか。
言ってみればそういうことですね。
聞き漏らせないので、録音もします。監督の説明が2時間ぐらいだったりすると、「今回の映画の尺はそのくらいなんだな」というのも何となく分かります。
――音楽の鈴木慶一さんもおっしゃっていましたが、一堂に会しての打ち合わせなので、たまに監督のコメントが自分の担当分野についてのものなのか分からない時があると。各担当の方々もそうやって参加されているんですね。
そうですね。僕も録音を後で聞き直したりしています。
――具体的にどんな作業からスタートするんですか?
「アウトレイジ」シリーズ、『龍三と七人の子分たち』(15)でチーフをやらせていただいています。