2017年11月13日 10:00
北野武監督の右腕、メディア初取材で語った仕事術 - 処理能力とのシンクロと批評の目
180度異なる方向転換でも、みんなついていきます。
○スケジュール完了で「終わった」
――音楽の鈴木さんは「引き算」の表現方法を学んだとおっしゃっていました。セリフも無駄なところはカットしていくそうですね。
防波堤で軽トラが走っていくシーンがあるんですけど、軽トラの音が入ってないんですよ。これは監督が「外してくれ」と言ったから。防波堤を描く一枚画の中でいらないのは軽トラの音。つまり、音に限らず、要素として必要のないものは「画の中に存在するものでも省く」。それが北野監督のやり方です。
普通なら、画の中にあるものはすべて入れたいと思いますよね。
●『ビヨンド』ラストシーンで北野武に進言したこと
――以前からそうなんですか?
そうですね。撮り方もそうですが、常に「シンプル」を意識していらっしゃると思います。
――「アウトレイジ」は北野映画で初のシリーズ。多少やりやすくなることも?
ロケ場所が同じ場所になったりすると多少は楽になります。あとは「物差し」ができる。山王会の事務所がこのぐらいの広さだったら、花菱会の広さをどうすべきかとか。
――北野監督は編集がいちばん楽しいとおっしゃっていました。