2019年2月16日 09:00
北山宏光、猫役でかわいさ相乗効果! 感情を揺さぶられた初主演映画
けっこう耐えられなくて、実は、泣いちゃってて。でも監督と、そのシーンはやっぱり泣かずに行きたいと話していて。2人が俺の話をしながら「会いたかった」と言ってるから、今すぐそっちに行って「俺だよ」と言いたいけど、言えない。自分はなんで今まで気づいていなかったんだ、という後悔や、いろんな感情が詰まって、1番難しかったです。
――猫スーツよりも、気持ちの部分が大変だったんですね。試写で見たときにすごく良い作品だと思ったのですが、監督の演出に北山さんが「おっ」と思ったところはどんなところですか?
僕は『トラさん』を実写化するにあたって、まず映像としての撮り方や、猫スーツと人間とのバランスが絶妙だなと思いました。あと監督って、猫ラップのアドリブも考えてきてくれるんですよ。自分なりにも考えたけど、監督のラップが一番面白くて、すごいと思いました(笑)。
現場の空気感も決してピリピリする感じもなく楽しくて、自由に表現していいんだな、と思えました。例えばテストで1回、自分が思ったことをやってみると「それいいね」「そうきたか」と受け入れてくれるんです。
終盤、奈津子と2人で笑っているシーンも、あえて台詞なしにすることによって、観る側にもふくらみをもたせながら、切なさを演出する。