『HiGH&LOW』久保監督、オマージュ元との異例コラボ緊張感振り返る
壱馬や(吉野)北人とは、ホンができた時点から1カ月以上かけて一緒にリハーサルをやりました。できるだけ会う回数を増やしてリハーサルを重ねて、みんなでキャラクターを作り上げていったんです。
『HiGH&LOW』には、アクションテストというものがあるんですよ。アクション監督の大内(貴仁)さんや僕が立ち会って、役者1人につき2時間ずつくらいレッスンをして、どんなパンチや蹴りが得意なのか、どういう身体の動かし方が特徴なのかを見極めるための時間です。役者はみんなゼーゼー言いながら帰るので、彼らにとってはテストというより拷問みたいなものなんですけど(笑)。
そこでパンチや蹴りのひとつひとつに関してみっちりレッスンした上で、「この人はこういう動きが得意だから、こういうアクションに落とし込んでいこう」と決めていく。志尊くんにもこれをやってもらったんですが、アクション練習に入った瞬間、彼が持っている優しい雰囲気やフェミニンな感じがバッと消えたんですね。さっきも言ったように、鳳仙のトップをやるということに対して彼は相当なやりがいとプレッシャーを感じていたけれど、その雰囲気の劇的な変化を見たとき、「この子は全部を背負ってやるつもりなんだな」