経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (18) ”サムライ”とは何か? 山口義正氏著『サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件』
ジャーナリスト魂は、そういう感覚と心得を持った人に根付くものなのでしょう。
日本を象徴する事件「オリンパス事件」は、決して終わった事件ではなく、まだまだ続いている事件であると言えます。
今回の事件では、たまたま英国人のナイト(騎士)が経営陣の一員であったことが、大きく影響していますが、問題が生じたらすぐに隠すことに注力しようとする日本人・日本社会の体質が変わらない限り、似たような事件はいくつも浮上してくることでしょう。
すでに日本社会のあちらこちらに潜在している事なのかもしれません。
経済事件に関心のない方でも、「個人の力とは?」「日本人とは?」「日本社会とは?」など、根本的な命題を改めて見つめ直すことのできる一冊です。
映画を観ている、小説を読んでるかのごとく、共感せずにはいられないノンフィクションストーリー。
まさに珠玉の一冊です。
【拡大画像を含む完全版はこちら】