山田隆道の幸せになれる結婚 (9) 「運命の人」とはいったいなんなのか?
付き合っていたころは、このイビキ問題がそこまで深刻ではなかったため、きっと妻も「こんなはずじゃなかった」と嘆いていることだろう。
本当に申し訳ない。
自分でも「まさか自分が……」なのです。
そう考えると、いくら交際期間が長くとも、それによってお互いのことをすべて熟知するなんてことは現実にはありえないのだろう。
10代や20代前半にありがちな、一時の恋愛感情の燃え上がりによる「勢い結婚」や、それに付随する「できちゃった婚」の場合はともかく、人生や恋愛の経験をある程度重ねた年齢になってからの結婚は、いわゆる婚活の過程において、どこか相手のことを見切り発車的に「運命の人」だと断定しただけにすぎない。
本当の意味で「運命の人」なのかどうかは、そんなもの、神のみぞ知るのだ。
ところが、世の中には「運命の人」というものにこだわって、長い交際期間があるにもかかわらず、なかなか結婚に踏み切ることができない人がいる。
中には付き合って何年にもなる恋人がいるのに、わざわざ占い師に「運命の人」について相談し、そこで占われた人物像と現実の恋人との違いにショックを受けるなんてケースもちらほら耳にする。