消せないコンプレックスは抱えて生きる。だって、ロリータが好きなんだもん
ひとつは32歳頃、外務省から任命された「カワイイ大使」のお仕事で、アメリカを訪れたときのこと。ロリータ文化を盛り上げるために、現地のロリータちゃんをたくさん集めて、お茶会をしたんです。そのとき、私が「自己紹介で年齢を言いましょう」と周りに促したら、ある方から「それは失礼ですよ」とたしなめられて……。私にとっては、社会が“厳しいジャッジをする基準”でもあった年齢。なのにアメリカでは、人に言う必要さえない“プライベートな情報”だったんです。
日本では、自己紹介で年齢を言ったり尋ねたりするシーンが、まだ珍しくありません。でもこの出来事を経て、年齢なんて言わなくてもいいんだな、と思えるようになりました。
もうひとつの出来事は、34歳で出演したドキュメンタリー番組『セブンルール』(フジテレビ系)です。
そこで初めて、私ははっきりと年齢を公表しました。
10代から読モをやっているので、計算すれば誰でもすぐにわかるんだけど……改めて言うのが怖かったんですね。「その歳で結婚していないのを、ロリータのせいにしてる」などと言われることもあって、ただでさえ重たく感じている社会的な圧力を、これ以上受けたくなかったんです。