オダギリジョー×永山瑛太。30代で人生の大切なことに気付いたら、仕事への気負いがなくなった
■自分らしくぶれずに生きていく、無駄な我慢はつくりたくない
――人生で大切にしたいことや本当にやりたいことが見えてきたとしても、自分の意志を尊重するのは、なかなか難しいように感じます。つい、周りから求められる役割を優先してしまったりして。
オダギリ:でも、求められることを自分が苦しみながら無理してやっても、結局はいい結果に結びつかないじゃないですか。それじゃ誰にもメリットがないし、だったらやらないほうがいいと思うんです。言い方はちょっと悪いかもしれないけど、やめればいいし、逃げればいい。または、何事でも自分がポジティブに向き合える状況をつくれたらいいですよね。僕だったら、人生であといくつの作品に関われるかわからないのに、気乗りしない作品に関わっている場合じゃないと思っちゃうんです。思い残すことのない人生を歩むには、限られた時間で無駄な我慢をしたくないから、やりたいと思えることに一つひとつちゃんと向き合っていきたいなって思っています。
――「自分の残り時間」や「これからの人生をどうするか」みたいなことは、瑛太さんも意識されていますか?
瑛太:そうですね。オダギリさんと同じように、苦しむぐらいだったら逃げていいし、やめてもいいと思います。