「マクドナルド」誕生秘話を描く『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#18
レイとマクドナルド兄弟が「マクドナルド」に関する権利を巡るやりとりは、本作の一番の見どころです。
残念ながら数年前に亡くなってしまったというマック&ディック兄弟。弟のディックは、誰かから電話があればこの話をしたいと50年も待っていたそうです。
ディックの孫のジェイソンは「祖父と大伯父は、今や世界中のファストフード店の標準となる調理システムを編み出した偉大な革新者だった」と語ります。
今のマクドナルドのイメージとは真逆で、品質にこだわり、それ故にマクドナルドの商標権を失ってしまうこととなるマクドナルド兄弟。
本作では、レイ・クロックの活躍とともに、マクドナルド兄弟の切ない胸の内も描かれます。
◼︎【見どころその3】1950年代を再現したロケ地や衣装
ストーリーはもちろん、DRESS読者のみなさんの目を惹きそうなのは、ロケ地となったアトランタとその周辺の街の美しさや、本作に登場するさまざまな衣装たちです。
本作の衣装デザイナー、ダニエル・オーランディが「あつらえて作ってない感じで、リアルで自然にしたかった」と語る衣装は、実際の1950年代の市井の人たちを捉えた資料映像を元に作られたそう。