くらし情報『名画に学ぶ――『ティファニーで朝食を』編』

2018年1月26日 13:00

名画に学ぶ――『ティファニーで朝食を』編

やがて、その女性はゆっくりと歩き去っていく。

まだ映画は始まったばかりなのに、ストーリーも知らないのに、遠ざかっていくその愁いをまとった美しい後ろ姿を見ていると、なぜか上質な映画を観終わったあとのような、切なくも満たされた気持ちになります。

■BGMは言わずと知れたあの名曲『ムーン・リバー』

のびやかで抒情的な旋律。この曲が流れるとなぜかノスタルジックな気持ちになります。わずか10小節の短い曲だったというのはちょっと意外。

このメロディは冒頭シーンだけでなく、全編を通してさまざまな場面で、さまざまなアレンジで流れます。主人公がギターをつま弾きながらしみじみ歌うシーンは、吹き替えではなくオードリー本人の声だとか。

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■オードリー・ヘプバーンの挑戦――自分の殻を破る

主人公のホリー・ゴライトリーはニューヨークのアパートで暮らす高級娼婦。当初この役はマリリン・モンローが演じる予定だったそうです。

映画版のホリーはかなりお行儀がよくなっていますが、それでも、オランダ貴族の血を引き、若い頃プリマを目指していたオードリーは、佇まいも立ち居振る舞いも気品がありすぎて、いささかの違和感は否めません。

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