ちなみに、本物のホリーに会いたければ、ぜひ村上春樹訳の『ティファニーで朝食を』(2008年出版)で。
出典:https://www.amazon.co.jp/dp/410209508X
■古き良き(?)1960年代
違和感と言えば、ホリーの隣人役の日本人男性も強烈です。時は1960年代初頭。なのに、演じているのがなぜか白人俳優で衣装もアパートの室内ももはやパロディ。はたしてきちんと時代考証がなされていたのかどうか……。いろいろ考えされられます。
1960年代はファッション100年の歴史から見るとオートクチュール全盛時代でもあります。その証拠に、オードリーをはじめ、登場する女性たちのファッションの上品で洗練されていること。
カクテルパーティのシーンに出てくるご婦人方のドレス姿も必見ですが、街を歩く女性たちの出で立ちも、さりげないのに気を抜いていない。スカート丈といいヒールの高さといい完璧。おしゃれへの気合いを感じます。
反面、いろいろなことが今よりも鷹揚だった1960年代。ティファニーの店員の粋な計らい。おもちゃの万引き。ヌード・ショー。ベッドでのくわえたばこ。
歩きたばこのポイ捨て。