真木よう子「うまくやる必要なんてない。自分が納得できる人生を選ぶだけ」
でも、いままでいつもどうにかしてきたし、なんとかなるか、とは思ってる。だけど『なんとかなる』は『怠惰になっていい』ということではありません。本当にやらなくちゃいけないことは、よりしっかりとやる。仕事だってこれまで以上に手を抜かず、きっちり計画しながら進めていきます」
穏やかな日常を慈しみながら、さらに表現を深めるための爪を研いでいる、ように見えた。
■ずっと自分で決めてきたから、この先も大丈夫
物語のなかで静花は、妹の梨花(井上真央)を傷つけないために、哲夫(大泉洋)への想いに蓋をしようとする。誰かのために心を決めることは、みずからを大切にすることと同じくらい苦しくて、尊い。
静花とは反対に、真木はいつも“自分”を貫きとおしてきた。
「誰かに言われて何かを決めたことって、ないんです。
自分から女優になりたいと決めて、いろんな反対も全部押し切ってやってきた。振り返れば、ずっと私らしい人生を歩いてきてるんですよね。がむしゃらに仕事ばかりしていた時期も、すこしゆっくりしているいまも全部、自分のなかにあった一面。だから、この先もずっと自分で決めていけば、大丈夫なんじゃないかなって思えるんです」