夏すみれ、安納サオリ、バンビ……人気女子プロレスラーの装いをつくる人
――女子レスラーの衣装って、よくできてるなぁって思うんです。装飾のようにして、胸元に紐が渡してあって、動いてもずれないようになっていたりして。そういうノウハウってどこで学んだんですか?
女子の衣装に関しては教えてもらったことがないんですよ。男子の衣装についてはシマ・スポーツさんで教わったんですけど。女子に関しては、基本的に独学です。
初めて作った女子レスラーの衣装は、薮下めぐみさんって方のものでした。彼女から実際に着ているコスチュームを借りて、細部までいろいろ観察して研究しました。「あっ、ここに紐を通すんだ」とか。
「この衣装は、紫が彼女のイメージカラーなのと、あとすごくバストが大きい子なんです。もともとグラビアアイドルをやってる子で。なので、おっぱいを強調した感じですね。胸のところにスパンコールを入れたいって言うんで、この生地を使いました」(長尾さん)
――市販のパターンが通用しない上に、教科書もないから、すべてが試行錯誤なんですね。ひとつの衣装を作るのにどれくらいの期間がかかるんですか?
シンプルなものだと、1日で作り上げますが、女子の場合だと平均してやっぱり1週間くらいはかかりますね。