【高橋一生×川口春奈】心のドアを開け放して築かれた、ふたりの関係
自分が演じているんだけど、私にはそういう経験がないから、素直にうらやましいと思えた」(川口)
少女漫画に憧れるような口調で、ゆったりと話す。「……私自身はけっこうはっきりしているから、うまく言えない、みたいなことってないんですけど」と、いたずらっぽく笑った。
■好きな人のために力を尽くす、どこにでもある物語
『九月の恋と出会うまで』は、タイムリープ要素もある、大人のラブストーリーだ。
ある日、引っ越してきたばかりの自分の部屋で、志織は不思議な声を聞く。「こちらは一年後の未来です。あなたに危険が迫っている」――それは、強盗殺人にあうところだった志織を助けるため、時空を越えて届いた“未来からの声”だった。声が導くままに行動することで、命拾いをする志織。しかし、このまま時間が経過すると、一年後にはタイムパラドックス(時間をさかのぼることで生まれる矛盾)が生じ、志織の存在は消えてしまう……。
それに気づいた平野が、必死に志織を助けようとするなかで、ふたりに恋心が芽生えていく。
そんな物語の魅力を、川口さんはこう語る。
「タイムリープというと、リアリティーのない設定なんですけど……感情の動きはめちゃくちゃリアルだし、どこにでもある“ストレートな恋愛の形”だと思うんです。