家事はがんばらなくていい。 NHK『あさイチ』で「スーパー主婦」シリーズを制作した伊豫部ディレクターが語る「人生を変えるヒミツ」

目次

・家事を変えるだけで、仕事や人づきあいもうまくいく
・「あさイチ」で大反響だったスゴ家事術 3選
・家事にあらわれる「自分の生きている目的」
・家事を考えれば「自分の人生をどうしたいか」が見えてくる
家事はがんばらなくていい。 NHK『あさイチ』で「スーパー主婦」シリーズを制作した伊豫部ディレクターが語る「人生を変えるヒミツ」

NHKの人気番組『あさイチ』で、2010年から不定期で放送されていた「スーパー主婦」というコーナーをご存じでしょうか? 生活術の達人であるスーパー主婦の知恵と力を借りて、暮らしの困り事を解決するという内容で、多くの視聴者の支持を集めました。

「スーパー主婦」なんて聞くと「私にはムリ」「真似できない」と構えてしまうかもしれませんが、番組で紹介されたのは、誰でもできる驚きの家事ワザばかり。しかも、単なるノウハウだけでなく、その裏には目からウロコの「暮らしや人生を変えるヒミツ」が潜んでいました!

今回は、同シリーズの担当ディレクターであり、『NHK「あさイチ」スーパー主婦のスゴ家事術』も出版した伊豫部紀子(いよべのりこ)さんにインタビュー。取材でわかった、スゴ家事術がもたらす本当の「変化」について聞きました。

■家事を変えるだけで、仕事や人づきあいもうまくいく

「スーパー主婦」とは、NHKのテレビ番組「あさイチ」が発掘した家事の達人の主婦たちのこと。全国2万人の主婦が85年以上にわたり家事の探求と実践を続けている「友の会」 の会員が中心です。

数多くのスーパー主婦を取材してきた『あさイチ』ディレクター伊豫部(いよべ)さんも、かつては仕事に精一杯で、家事にはまったく興味がなかったそう。ところが番組制作のなかで、多くのスーパー主婦に出会い、考え方が変わったといいます。


「スーパー主婦の家事ワザのひとつに牛乳パックの仕切りがあるのですが、以前はどこか貧乏くさい感じもするし、再利用してちょっと得をしたからといって何が嬉しいんだろうくらいに思っていました(苦笑)。

でも、スーパー主婦の家事ワザは単に節約のためのものじゃなかったんですよね。牛乳パックは薄くて自分の好きな形にカスタマイズできるから本当に取り出しやすいし、サイズ調整もカンタン。裏返せば牛乳パックとはわからないし、掃除もラク。やっぱり長年、家事のプロである主婦たちがやってきたことは、合理的なんです」

家事はがんばらなくていい。 NHK『あさイチ』で「スーパー主婦」シリーズを制作した伊豫部ディレクターが語る「人生を変えるヒミツ」

© naka - Fotolia.com


スーパー主婦たちは、「家事をがんばりましょう」という考え方ではなく、「やりたいことをやるために家事をなるべく合理的にすませましょう」というスタンスなのだそうです。

「家事をがんばると、そのぶん仕事ができないと思っていましたが、実際は。スーパー主婦の家事ワザを活用して、どこかがきれいになると、気分もよくなり、だんだん家のなかも片づいて、仕事にも集中できる。むしろ、仕事が大変で家事を後回しにすると家がグチャグチャで、仕事から帰ってもリラックスできなかったり、時間のメリハリがつかなかったりするんです。


家事は、朝起きて顔を洗って歯を磨いて…いったことと同じで、誰もがやる生活の基本。そういう日常はすごく現実的で夢もロマンもないですが、そこがすっきりすると、それを土台にして、その先の仕事や人づきあいもうまくやっていけるんだということを、最近実感しています」

家事は何かの妨げになるどころか、むしろほかでも好循環が生まれてくるのですね。


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