忘れたい過去を忘れる方法。イヤな記憶とサヨナラするには
■イヤな記憶を自分の糧に「過去の記憶と向き合う」方法
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イヤな記憶にとらわれている人に一番伝えたいのは、
「イヤな記憶は決して悪いものではない」ということです。「過去の記憶を認める」というのは、「イヤな気持ちを感じた自分と向き合い、その感情を受け止めている」ということです。
「こんなイヤなことを考えている自分はダメだから考えないようにしよう」などと目を背けず、イヤな記憶は自分の思考グセを教えてくれるものととらえましょう。「幸せになるために、これから変えていったほうがいいよ」という
サインだと考えてみるのです。
心理学の世界では、過去の記憶と向き合うためにいろいろな方法があります。ここでは、ご自身でできる簡単な方法をご紹介しましょう。
1.イヤな気持ちを感じた時、過去にも同じような気持ちになったことはないか思い出す。
2.その時の様子を紙に書き出してみる。
3.それが「事実」なのか、自分の「感情」なのか、自分の「意見」なのかカテゴライズする。
「むかついた」「恥ずかしい」など、イヤな気持ちを持ったときは、同じような気持ちを過去にも抱いたことがある場合が多いようです。
例えば、子どもを叱りつけ泣かせてしまった自己嫌悪を、過去にも同じように感じたことはありませんか? 仕事で部下に言わなくてもいいこと言ってしまい落ち込んだ時は、もしかして以前、同じことを上司から言われたことがあるのではないでしょうか。
頭で考えることは時間がたつと消えていってしまいますが、紙に書いて
視覚化することで自分の気持ちがどんどんクリアになってくるはずです。そして事実、感情、意見に分けて考えることで、新たな側面を発見することがあります。
以前、カウンセリングを受けた方で、仕事も結婚も子育ても順風満帆なのに、なぜかいつもモヤモヤする、という患者さんがいました。過去をたどってみると子どものころ「100点をとっても親に褒めてもらったことがない」という記憶を持っていることが分かりました。
でも、記憶をご紹介した方法で整理していくと「親せきに(娘が)100点をとったことを自慢していた」ことを思い出しました。
「親に褒められたことがない」というのは事実ではなく、実は
思い込みだった…というケースもあるのです。
イヤな記憶が事実ではなく、感情からきていたときは自分の
思考グセを変えるチャンスです。「イヤな記憶」は自分の中にあってもいい。その記憶を認めて、自分の考え方を見つめ直すことで「イヤな記憶にとらわれる」ことは少なくなっていくでしょう。
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