アルコール、コーヒー、チョコレート…「これがないと不安…」依存しやすい心の隙間、タイミングは?
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なんとなく落ち着かない。気持ちが安定しない。そんな時、無性に甘いものが食べたくなったり、コーヒーが飲みたくなったりすることはないでしょうか?
これがないと安心できない。それなしではいられない。
物やことに執着し、「私ってもしかして依存している?」そんな不安を抱いている人も少なからずいるでしょう。
今回は、心理学の視点から、依存しやすいサイン、心配になった時の対処法などについてお話ししていきましょう。
心理カウンセラー 佐藤栄子
大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。新入社員から社長まで、様々な人間、恋愛模様を見る。衛生管理者の資格取得後、社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学び、退職後心理カウンセラーとして活動。エキサイト「お悩み相談室」や、紹介による個人対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。全国心理業連合会認定 上級プロフェッショナル心理カウンセラー。
■実は知らない「依存とはどんな状態?」
心理学的な観点から、依存とは「それがないと
イライラした状態が続く」あるいは「
不安な気持ちが消えない」状態のことです。「良くない状態を解消したい!」という気持ちが働き、脳内に快楽物質を出してくれる
物・ことに依存してしまうのです。
身近なものでは、アルコールやコーヒー、チョコレートなどの甘いものが挙げられます。
買い物やアイドルの追っかけなども依存対象とされ、人によってさまざまです。
■依存しやすいのは「こんな時」
どんな時に人は依存しやすくなるのでしょうか? 実は、これまで依存とは無縁だった人でも、あるタイミングで陥ってしまうことがあります。それが
「ストレス過多」になっている時。
たとえば、夫との間にトラブルを抱えている、子育てで大きな悩みを抱えている。そんな時は誰にでもありますよね。最初は小さなストレスでも、解消されずにどんどん積み重なっていくと、自分では手に負えなくなってしまう場合があります。
特にワーキングマザーの場合、いろいろ制限が多いうえ、
ストレスを発散する場所や時間さえ確保できないことも多いでしょう。誰にも気持ちを打ち明けられない状態が続いてしまうと、それから一瞬でも解放されたくて、快楽物質が出るようなものに頼りがちになるのです。
また、タイミングではなく、もともとの性格から依存傾向の強い人もいます。それは、「自分にできることは何もない」「自分はダメな人間だ」と
自分に自信のない人。何かに染まらなければ
自分でいられない…といった思いを持っている人も、依存しやすいタイプといえるかもしれません。