連載 母が重たい娘たち
母との関係が苦しい。娘の気持ちを母はわかってくれるのか?【母が重たい娘たち 第2回】
© polkadot - stock.adobe.com
「母との関係が苦しい」「母が自分にしてきたことを、自分もわが子にしてしまうのではないか?」。そんな苦しさや漠然とした不安を持つママは、案外と多いそう。「その苦しさから抜け出す第1歩は、知識を持つこと」と、原宿カウンセリングセンター所長の信田さよこ先生は言います。
■母は娘のことをわかってくれるのか?
© smilepoker - stock.adobe.com
信田先生は、長年、母との関係に悩む娘たちのカウンセリングをしてきました。そのなかで、「はたして、母は娘のことをわかってくれるのか?」という命題を、ずっと考え続けてきたそうです。
結論から言えば、「シビアな現実感覚として、でもハッキリとお伝えしたいことは、母が娘のことをわかってくれるというのは幻想です」(信田先生)とのこと。
もちろん、最初から「それは幻想です」と、悩んでいる方に伝えてもすぐに理解されることはないそうです。なぜなら、どれほど強く母のことを拒絶していようと、娘たちの母への幻想は、とても根強いものがあるからです。
今回、「母との関係に苦しむ娘」であるウーマンエキサイト読者のA子さんも取材に同行し、先生とお話ししていただきました。お二人の会話の中に、「母への幻想」を諦めるヒントがあるのではないでしょうか?
■母に、「わかって欲しい」は無理
© Y's harmony - stock.adobe.com
―「『母にわかって欲しい』という気持ちを捨てなさい」と、信田先生はおっしゃいます
信田先生:母親にそれを言っても、通じません。どうしても訴えたいのであれば、「通じない」ということを前提に、「家の中にいるお地蔵さまなり、おひなさまに話しているような気持ちで、どうぞ」とは、お伝えしています。でも、そこで、母親に対して「わかって欲しい」と思った途端にダメですからね。それは、無理な話です。
A子さん:長い間、母に対して「わかって欲しい」と、訴え続けてきました。何度も何度も訴えましたが、自分で壁に頭に打ち付けて、血を流している感じしかしなくて…。ボロボロになって、やっと、「この人に訴えても、ダメなんだ」と、思い至りました。
だから、先生にキッパリ、「母親にわかって欲しいと思っても、通じません」と言っていただいて、すごくホッとしました。「私が感じていたことは、間違えていなかったんだ。あっていたんだ」と。
■「コミュニケーション」を取るは欺瞞なのか?
―でも、母親は、「コミュニケーションをとろうよ」と言ってきますよね…。
信田先生:そこで娘側は、罪悪感を感じてしまうんです。
「コミュニケーション」という言葉は、すごく強制的です。「コミュニケーションをとろうよ」と言った母は、自分が思ったとおりに娘に動いて欲しいと思っています。でも、言われた娘は、「母が思っているコミュニケーションと、私が思っているコミュニケーションは違う」と感じている訳でしょう? それでも、「母がコミュニケーションだと思っていること」に自分が合わせられないと、娘は「自分が、悪い」と、感じてしまうんです。
―そんなときは、どうすれば良いのでしょう?
© chachamal - stock.adobe.com
信田先生:母から「コミュニケーションをとろう」と言われたら、「あなたが考えるコミュニケーションと、私が考えるコミュニケーションは違うんです」と、言えばよいのです。「家族のなかには、いろいろなコミュニケーションがあり、お母さんが考えるコミュニケーションだけが、コミュニケーションではありません」と答えるのが、正論です。
もっとも、娘がそう言ったところで、母は、「なんか、ごちゃごちゃ、言っちゃって。
A子さん:そのセリフ、そのまま母が言いそうです。
信田先生:とにかく母の話にのってしまったら、ダメなんです。母は、「話せば、わかる」と思っていますからね。そんな母とのコミュニケーションは、新幹線のようなもの。途中では降りられないんです。だから、のってしまったら、絶対にダメなのです(笑)。
A子さん:小さい頃から、「必ず母の話にはのらなければいけない」という思いで、やってきました。
信田先生:「無難」という感覚は、わかりますね。そうしてしまう自分を少しずつでも変えていくことが、じつは、最初の関門です。少し丁寧にお話ししましょうか。
まず、コミュニケーションというのは、「ひとつ」ではありません。「コミュニケーション」という言葉を使ってしまうと、あたかも糸電話みたいに、一本の線がそこにあるにように感じられるでしょう? 母が「コミュニケーションをとりましょう!」と糸電話をしてきたら、「イヤよ」と言うと娘が悪いことになってしまう…。
© milatas - stock.adobe.com
でも、それは、間違いです。
この記事もおすすめ
- 1
- 2
関連リンク
- 怒ってばかりいる私は毒親? 「怒り」の付き合い方とは【ママのためのアンガーマネジメント 第1回】
- また子どもを怒鳴ってしまった…。「怒り」をぶつけてしまう本当の理由【ママのためのアンガーマネジメント 第2回】
- もう「怒り」に振り回されない! イライラせずに子どもと向き合うには【ママのためのアンガーマネジメント 第3回】
-
new
京都駅から清水寺を結ぶ 「清水寺ライン」 運行開始!!~並ばず、涼シク♪ 座って、ラクラク♪ ガイドで、ナットク♪~京都駅や京阪七条駅から清水寺などを結ぶ、観光循環バスを運行します!
-
new
親子で楽しむ伝統工芸イベントをKITTE 丸の内で開催 過去最大規模の78事業者の商品が集結 見て、触れて、作ってたのしむ5日間
-
彼氏を略奪した妹が…“あえて”姉を結婚式に招待。しかし⇒「えっ…!?」妹を襲った【大誤算】に会場騒然!?
-
ABC『おはよう朝日です』も注目。合格率98%の幼児教室代表が語る、AI時代の子どもに本当に必要な力
-
new
今日の相手は、大泥棒か、怪盗か。名探偵はいつも忙しい。『ルパン三世vs名探偵コナン THE MOVIE』『名探偵コナン vs. 怪盗キッド』2作品放送7月の『日曜アニメ劇場』もお見逃しなく BS12 トゥエルビ