変なドラマかと思ったけど……。『おいハンサム‼︎2』に“人生の醍醐味”を教わった話
ドラマ『おいハンサム‼︎』(フジテレビ系)の魅力は、その“豊かさ”である。ごはん時に家族みんなで囲む食卓、お母さんがいってらっしゃいと送り出してくれる玄関先、会社の先輩とランチタイムに滑り込んだ人気の洋食屋さん。なにげない日常のふとした瞬間に、豊かさを感じる。
■恋と家族とご飯をめぐるホームコメディ
娘たちの幸せを願ってやまない父(吉田鋼太郎)、恋愛運がイマイチな長女・由香(木南晴夏)、モラハラ夫と離婚して自由の身になった次女・里香(佐久間由依)、ヒモ同然の彼氏が売れっ子漫画家に進化した三女・美香(武田玲奈)、そんな家族のドタバタを見守る母(MEGUMI)を描いた『おいハンサム‼︎』は、恋と家族とご飯をめぐるホームコメディだ。タイトルの“ハンサム”とは、父がちょっと良いことを言った際に用いられる。いうなれば伊藤家の中で最上級の褒め言葉が“ハンサム”なのだ。
漫画『おいピータン‼︎』(講談社)を中心に複数の作品で構成された本作は、原作者・伊藤理佐のユーモラスな世界観を存分に味わえる実写化作品になっている。2022年1月期に放送された際には、コアなドラマ好きからジワジワと評判が広がり、最終的にはそのクールを代表する作品の一つとなった。