2人で生きることをやめた夏。気づけば始まっていた、海のはじまり【海のはじまり#最終話】
の視点にも、また感じられる愛。
何が好きかを当然のように知っているって、相手に関心や愛情のあることの表れですから。
水季の生前のシーンで、水季のために父・翔平(利重剛)が大量の鳩サブレーを購入していたのもまた、愛でした。
■水季と生きていく、ということ
「ママは夏くんの話たくさんしてくれたから、会ったことがない時から夏くんのこと好きだった。だからママいないけど夏くんとママの話をしたかった」
弥生(有村架純)から得た、この「海が打ち明けた本音」という援護射撃を胸に、夏は海の元を訪れ、もう一度対話の時間を設けます。
「水季の死=悲しい出来事」として、水季の全てに蓋をして2人の生活を歩もうとしていた夏は、その考えを改め、海とこれからについてを話し合います。
「海ちゃんよりずっと短いけど、おれも水季といたからいなくなってさびしいよ」と、海に伝えると少しびっくりしたような顔をする海。水季のことをなかったことにして生きようとしていた夏の中にも、「ちゃんと水季がいた」ことに驚いたのでしょう。
夏は「自分の中にも水季の思い出があること。水季がいた事実を大切にしながら生きていこう」という気持ちを伝えます。