くらし情報『「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」ポーラ美術館で、変遷する“美人”に迫る約200点の資料』

2018年9月29日 16:55

「モダン美人誕生-岡田三郎助と近代のよそおい」ポーラ美術館で、変遷する“美人”に迫る約200点の資料

昭憲皇太后をはじめとする皇族や華族の女性が率先して洋装を取り入れ、お歯黒や眉剃り、眉作りといった風習をいち早く取りやめている。そのため、お歯黒などの伝統的な化粧道具は姿を消すことになり、「あやめ文銀製化粧セット」に見られるような、洋装のためのマニキュアセットなどが登場することになる。

当時の浮世絵には、バッスルスタイルのドレスをまとった女性や、洋装化に合わせた様々な髪形が描かれている。

岡田三郎助による「美人イメージ」・流行の創出
岡田三郎助は、大きくてうるんだ瞳に、ふっくらした唇と、江戸時代とは異なる新たな美人像を創出した洋画家の一人。日本初の美人写真コンテストの審査員を務め、その告知宣伝のための作品《ダイヤモンドの女》などを手掛けた。岡田三郎助の描く「美人」は婦人雑誌の表紙などを通じて世の中に広く発信された。

当時、岡田三郎助などの画家は百貨店業界や雑誌の出版業界と関わりを持ち、タッグを組んで流行を作り出していた。明治末期から近代的百貨店化を進めた三越呉服店のポスターとなった、《婦人像》は象徴的な作品だ。
また、岡田三郎助は絵だけでなくファッションにも優れた感性を持ち、自ら蒐集した着物をモデルに着せ、女性をより美しく演出した作品《あやめの衣》なども残している。

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